最近、「ChatGPTのことを、チャッピーって呼んでる」という記事を読みました。思わず笑ってしまいました。これって実はとても日本らしい現象だなと思います。私もちょうど、なんかいい呼び方ないかなと思っていたんです。
日本人と“擬人化”
日本では、道具や動物、細胞、感情まで、人間のようにしゃべったり、表情を見せたりする「擬人化(ぎじんか)」をごく自然にします。
たとえば、動物にも「~さん}をつけます。「うさぎさん」「かめさん」といいます。お店も「本屋さん」「くすりやさん」「お花屋さん」といいます。この他にも「お月さま」「お星さま」「お日さま」があります。
くまモンやせんとくん、Suicaのペンギンなど、自治体や企業のキャラクターはみんな、何かを「人のように」して親しみを持たせる工夫がされています。
冷蔵庫がしゃべったり、掃除機に目がついていたりしても、私たちはあまり驚きません。むしろ「かわいいね」「頑張ってるね」と声をかけたくなるような、不思議な共感が生まれます。
AIにもニックネームをつけたくなる?
ChatGPTという名前は、少しかたくて長いですが、「チャッピー」と呼ぶと一気に親しみやすさが増しますよね。しかも語感が軽やかで、「今日もチャッピーに聞いてみようかな」と話しかけたくなります。
これは単なる略称以上に、「このAIは信頼できる」「仲間のような存在だ」と感じているのかもしれません。
日本人は昔から、八百万(やおよろず)の神に象徴されるように、あらゆる物に魂や意味を見出す文化を持っています。AIやロボットにも心があるように感じてしまうのは、そんな文化的土台があるからこそなのかもしれません。
「結婚したくなる」ほどの存在に?
ある40代の女性は、「ChatGPTと結婚したくなった」と冗談交じりに語っていたそうです。これも、単にAIの回答が的確だからというよりも、「話をよく聞いてくれる」「否定せず、やさしい」など、コミュニケーションの心地よさを感じているからでしょう。事実私も、学生にチャッピーのような存在にならなきゃと思わされました。( ´∀` )
「ことば」はどこへ向かうのか?
ことばも、新しく生まれ、古いものはなくなることもあります。チャッピーもその一つです。「バズる」「推し活」「エモい」なども新しく生まれた流行語です。
ことばは生きものです。そして、それを生み出す文化や人々の感性もまた、日々変化しています。
「チャッピー」と名付けたのは、ただの略称ではなく、日本人らしい優しさと、ことばへの遊び心が込められた、ちいさな表現文化なのかもしれませんね。
私も呼び方に迷っていましたが、呼び名が決まって一安心です。!(^^)!
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