みなさんは、「~と言いました」と「~そうです」の使い分けに自信がありますか?どちらも「だれかが言ったこと」を伝えるときに使います。
でも、使い方はぜんぜん違います。なにが違うんでしょうね。今日は、この2つ違いを、わかりやすくご案内します。「~らしい」の使い方も説明していますので、合わせて勉強してください。
「~と言いました」を使うとき
✅「~と言いました」は、だれが、なにを言ったか、はっきりしているときに使います。
✅「~と言いました」は、言った人のことばをそのまま伝えるときに使います。
✅ 発言があったことが言いたいときに使います。
- ガリレオは「地球は動く」と言いました。
- 先生が「教科書を開けてください」と言いました。
- 母は「早く帰ってきてね」と言いました。
- 「あなたが先に結婚しようって言ったんでしょう!いまさら、別れようなんて、ひどい」
※「って言った」=「と言った」

例文のように「〇〇さんは(が)『~』と言いました」の形で使います。「誰が」「何を」言ったかをはっきり言うのがポイントです!
「~そうです」を使うとき
✅人から聞いた話やニュースなどを伝えるときに使います。
✅「だれが」言ったかより、大切なのは、「そういう話がある」ということです。
聞いた話しの内容、情報を伝えるときの言い方です。
- 明日、雨が降るそうです。
(ニュースで聞きました/誰かが言っていました) - 鈴木さんは来月けっこんするそうです。
(友だちから聞いた話です) - あの店のラーメンはおいしいそうです。
(インターネットで見ました)
だれが言った話なのかを言うときは、「○○さんの話によると」「○○さんの話では」ということができます。
- ○○さんの話によると、鈴木さんは来月けっこんするそうです(よ)。
- ○○さんの話では、あの店のラーメンはおいしいそうです(よ)。
ニュースや新聞、インターネットなどの場合は、「ニュースによると」のように「○○によると」で情報元を言うことができます。

「~そうです」の要注意
「~そうです」「~らしいです」は同じじゃありません。要注意!①
「~らしいです」も「人から聞いた話の内容・情報を伝える」ときに使います。でも、「~そうです」「~らしいです」は同じじゃありません。
「~らしいです」は、「うわさ」に近い情報です。真実性が低い情報を、他の人に伝えるときに使います。
「うわさ」に近い真実性が低い情報に、「~そうです」を使わないようにしましょう!要注意です!
「~そうです」は「ます形+そうです」じゃありません。要注意!②
「~そうです」の意味は、1つではありません。今回は「人から聞いた話の内容・情報を伝える」ときに使う「そうです」を勉強しましたが、「雨が降りそうです」「時間がかかりそうです」のような別の意味の「そうです」があります。
今回勉強した「そうです」は「普通形+そうです」を使います。「ます形+そうです」じゃありませんよ~。反対に覚えないようにしましょうネ~。
例)
- 雨が降るそうです。
「普通形+そうです」→「人から聞いた話の内容・情報を伝える」 - 雨が降りそうです。
「ます形+そうです」→「直前の様子」
違いのまとめ
文型 | 使い方のpoint | 例文 |
---|---|---|
と言いました | だれが、なにを言ったかを言うとき | 山田さんは「明日行きます」と言いました。 |
そうです | 人から聞いた話の内容・情報を伝える | 明日雨が降るそうです。 |
らしいです | うわさ・信頼性がひくい情報 | 駅前にStarbucksができたらしい。 |
「そうです」「らしいです」が実際の会話では、「そうですよ」「らしいですよ」で使われることが多いです。「よ」は相手にプラスになることを教えるときに使うので、「そうです」「らしいです」とsetで使うことが多いです。
まとめ
実際の授業で自己紹介の後に、「他己紹介」をしました。自己紹介で聞いた内容を使って、友達を紹介するという授業です。このときに15人中15人が「~と言いました」を使いました。例えば「○○さんの趣味は、運動といいました」です。
私の授業設定に問題があったとも思いますが、「そうです」と「と言いました」の文型が正確には理解できていないことに気づきました。思いもよらぬ展開にあせりながら、授業を進めたことを覚えています。笑日本語教師のみなさんには共感してもらえる話だと思います。
今回の勉強は↓の通りです。みなさんのSkillup応援していま~す。
- 「~と言いました」を使うとき
- 「~そうです」を使うとき
- 違いのまとめ
- 「~そうです」の要注意
- 「~そうです」「~らしいです」は同じじゃありません。要注意!①
- 「~そうです」は「ます形+そうです」じゃありません。要注意!②
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