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【N3〜ビジネス日本語】敬語「ご」の意味と、使い方Skillup~┃尊敬語編②

日本語を勉強している皆さんは、**敬語(けいご)で使う「お」と「ご」**の使い分けに迷ったことはありませんか?

どちらも相手(目上やお客様)への敬意(けいい)を表したり、言葉を美化する役割(やくわり)があります。

前の記事で学んだように、「お」は主に和語(わご)(訓読(くんよみ)の言葉)につきました。

今回のテーマ**尊敬語の「ご」は、主に漢語(かんご)**(音読(おんよみ)の言葉)について、相手の動作(どうさ)や状態(じょうたい)を高めるます。

「ご」は敬語表現の中でも特に混乱しやすい言葉です。この記事では、「ご」の意味と使い方を尊敬語の立場からわかりやすく整理します。

この「ご」の使い方をマスターして、中級からビジネスレベルへスキルアップしましょう!

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「ご」の使い方の基本ルール:相手を立てる言葉

尊敬語の**「ご」は、相手(目上・お客様)の動作、状態、所有物(しょゆうぶつ)を高める役割をします。

最も基本的(きほんてき)なルールは、次の通りです。

接頭辞対象となる言葉尊敬語の例
漢語(かんご)ご連絡(ごれんらく)
ご説明(ごせつめい)
ご住所(ごじゅうしょ)
和語(わご)お年(おとし)
お国(おくに)
お名前(おなまえ)

動詞:相手の動作を高める「ご〜なさいます/になります」

**「ご〜になる」**は、相手(尊敬の対象)の動作を最もシンプルに高める尊敬語の形です。

📌3グループ動詞(どうし)の漢語2字に「ご」をつけて、**「〜なさいます/になります」**を接続(せつぞく)します。

💬 例文:国民保険にご加入なさいましたか?
🪄 意味:「国民保険に加入しましたか?」の丁寧な言い方です。
📘 ポイント:「~します」の代わりに「ご漢語2字+なさいます/になります」を使うと、ビジネス日本語としてもOK!

漢語動詞尊敬語の形例文
連絡
(れんらく)
ご連絡
なさいます/になります
(パスポートをなくした人に)
警察に、ご連絡なさいましたか/になりましたか?
加入
(かにゅう)
ご加入
なさいます/になります
(市役所で)
国民保険に、ご加入なさいましたか/になりましたか?
登録
(とうろく)
登録
なさいます/になります
(宣伝)
ご登録なさった/になった客様に100ポイント贈呈

「ご〜ください」

「ご〜ください」は、相手に何かを指示したり、勧めたりするときに使います。非常に丁寧な表現です。ビジネスシーンでは特によく使われます。書き言葉としても、よく使われます。「~てください」を尊敬語した形が「ご〜ください」です。

💬 例文:シートベルトをご着用ください。
🪄 意味:「シートベルトを着用してください」の丁寧な言い方です。
📘 ポイント:「~てください」の代わりに「ご〜ください」を使うと、ビジネス日本語としてもOK!

漢語尊敬語           例文
記入(きにゅう)ご記入くださいこの書類(しょるい)に、お名前をご記入ください
検討(けんとう)ご検討ください資料(しりょう)をお送りしました。ご検討ください
確認(かくにん)ご確認ください間違(まちが)いがないか、ご確認ください

相手の物・状態を高める名詞とナ形容詞

「ご」は、相手側の物(もの)や状態を表す名詞(めいし)や、ナ形容詞にも接続します。これも相手への敬意や配慮(はいりょ)を示す大切な使い方です。

1. 名詞(相手の所有物・状態)

相手側の所有物個人的(こじんてき)な状態を表す漢語の名詞につきます。

ご家族(ごかぞく) / ご住所(ごじゅうしょ) / ご氏名(ごしめい) / ご予定(ごよてい) /
ご意見(ごいけん) / ご病気(ごびょうき)

  • 例:「ご家族は、お元気(げんき)ですか。」
  • 例:「こちらにご住所をご記入ください。」

2. ナ形容詞(相手の状態)

相手の性質(せいしつ)や気持ちを表す漢語のナ形容詞につきます。

ご丁寧(ごていねい) / ご親切(ごしんせつ) / ご立派(ごりっぱ) / ご満足(ごまんぞく) / ご心配(ごしんぱい)

  • 例:「いつもご丁な対応(たいおう)、ありがとうございます。」
  • 例:「サービスは、ご満足いただけましたでしょうか。」

⚠️ 例外(れいがい):「お」がつく漢語

「ご」のルールは原則として漢語につくことですが、例外(れいがい)があります。

1. 「お」がつく例外の漢語

前回の記事でも紹介しましたが、日常的(にちじょうてき)によく使われる漢語の一部は、**「ご」ではなく「お」**がつきます。

間違い「お」がつく漢語意味
× ご時間○ お時間(おじかん)Time
× ご電話○ お電話(おでんわ)Phone call
× ご食事○ お食事(おしょくじ)Meal

尊敬語(そんけいご)と、謙譲語(けんじょうご)の「ご」の区別

「ご」は、尊敬語と謙譲語の両方で使われますが、「ご」が接続する形が違います。

敬語の種類主語意味
尊敬語・ご〜なさいます/になります
・〜ください
相手相手の行動を高める
謙譲語・ご〜します/ご〜いたします自分自分の行動を下げて相手を立てる

【要注意】自分の動作に、尊敬語の「ご〜なさいます/になります」を使うと、自分が自分を尊敬する表現になります。自分には、尊敬語をつかったり、相手に謙譲語を使ったりしないように気をつけましょう!

練習問題:尊敬語の「ご」を使ってみよう!

問題1 赤太文字の日本語を尊敬語にしましょう。

① お忙しいところ恐れ入りますが、こちらの書類に署名してください。
② ご不明な点がございましたら、ご遠慮なく質問してください。
③ 先生は、いつ帰宅しますか?

※署名(しょめい)/質問(しつもん)/帰宅(きたく)

問題2 次の文の中で、「ご」の使い方が間違っているものは、どれですか?

① 先生のご意見を伺いたいです。
② 部長は毎日、ご散歩になります
③ ご不明な点がございましたら、ご連絡ください

※意見(いけん)/散歩(さんぽ)/連絡(れんらく)

問題1
① ご署名ください。
② ご質問ください。/ご質問なさってください。
③ ご帰宅なさいますか?/ご帰宅になりますか?

問題2 ご散歩

まとめ:今回の学習ポイントと次のステップ

今回は、尊敬語で使う**「ご」**の使い方を学びました。

✅ 「ご」は主に漢語(かんご)につく。
✅ 「ご〜なさいます/になります」は、相手の動作を高める。
✅ 「ご〜ください」は、「~てください」の敬語。相手に丁寧に指示したり、勧めたりするときに使う。
✅ 名詞や、ナ形容詞にも「ご」をつける場合がある。
✅ 謙譲語(ご〜します/いたします)と間違えないように注意する。

今回の勉強はどうでしたか?尊敬語の「ご」の使い方の理解は深まりましたか?

次は謙譲語の「ご」(ご〜します/いたします)を学びです。自分の動作をへりくだる表現を習得しましょう~~!(^^)!

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